April 29, 2010

【読書】翔ぶが如く(4)

4巻を読み終えました。
この巻はかつてないほどに、政略、戦略描写が多く
膨大な情報量を処理しながら読むのに苦労しました。

大きな動きとして、征韓論を真っ向に否定していた
大久保が外交の動きとして台湾に対して軍事的に働きかける
征台論を持ち出したことです。

征台論にのりだした外見の理由は
台湾に漂流した琉球の人を現地民が虐殺したから
そのケジメをつけるというものでしたが
内務的理由は、征韓論派(西郷派)の明治政府への鬱屈を
征台論をもってはけ口にしたかったからです。

大久保は薩摩の人間だけに、薩摩人のことを理解していて
極端に西郷派(私学校)の反乱を恐れていました。

一方、長州系は薩摩系の私欲で行っているこういった政策に対して
全くいいように思っておらず、期をうかがっているようにも感じます。

征台論自体は、列強の圧力、明治政府の外交能力のなさ..ect
によってほとんど結果のないものになりましたが
問題は、実際に台湾へ軍を動かした明治政府への各国の評価です。

当時は帝国主義真っ只中で、弱小の日本は
英、仏といった列強の国際法の中では何の影響力もなく
露骨に言えば、ガキはだまっとれ状態でした。

英国新聞には糞味噌にたたかれ、どうにかしたいが
金も人材もない…

この後の処理を、5巻にて大久保が
実質日本の代表(天皇代理)として北京にて行うのです。

異常に盛り上がってきました。
鹿児島でさつまいもを作っていた大久保が
天皇代理として北京にいく…

ドキがムネムネしてきます。