内容は、ベトナムから人間の集団について考える
思想書のようなエッセイです。
(not translating,cos it is too hard to express in English)
国家の成立
ベトナム戦争
日本人の国民性
都市生活者の孤独
食べる、寝る、愛する
宗教
命の価値
アジアにおける資本主義、共産主義
と重いテーマがたくさん扱われている本作において
僕が特に感じた部分について述べたいと思います。
ベトナム人と日本人はにている。
ベトナムという国は、ベトナム戦争以前、つまりアメリカの資本が入ってくる以前は
メコンデルタの肥沃な土地を耕す農業国家でした。
道ですれ違う際に目が合うと、にこっと微笑み
アカの他人であっても、道で苦しんでいる人がいると
一晩中でも看病する優しさ
氏はこういった民族に対し、懐かしさを感じています。
大正時代における日本も、70%以上の国民が田畑を耕していた農耕産業国でした。
たった二世代でこのような、同業種の企業同士が狂ったように競争する
国になってしまいました。
大正時代の日本人を現代につれてくるだけで
3日も持たずに精神的以上をきたして死んでしまうくらい異常だと氏はいいます。
僕たちがこの狂った世の中で平気なのが滑稽ですが
心のどこかに、かつての人間らしい社会に回帰したいという思いがあるのです。
少し前まで同じ農業国だった、日本とベトナム人の
民族の質がとても良く似ているのでしょう。
作者はベトナムについてこういっています。
サイゴンで現地の人と触れる事で
錆び付いた自分の優しさがさざ波のように生き返ってくるのを感じたと
またベトナムに行きたいと、たとえ叶わなくても
そう思うだけで心が救われる、そんな人々がいる国だと。
全くまとまりませんでしたが
この理由が知りたい人は是非読んでみてください。