翔ぶが如くが3巻に突入しました。
正直すごく固い物語だなーって感じです。
常に政治の話ばかりですね。(僕は好きです)
だた唯一色があったのは2巻の中ほどに
"千絵"という人が出てきます。
どういう人かというと
元々江戸の大名屋敷に住んでたお嬢様です。
薩長による明治政府が出来て、千絵は徳川と共に江戸を追われ
様々な陵辱を受けました。
戊辰戦争の最中に
生き別れた兄の存在を信じそれらに耐え忍びました…
江戸に戻った千絵は、明治政府の立役者の薩摩の武士と
中むつまじく新しい生活を営んでいきます。
ある日、兄は彼女が慕う薩摩の武士に切られたことを知るのです。
彼女は悲しみにくれます。
涙の理由は兄の死よりも、ホントに一人ぼっちになってしまった
というこいうところにあるようです。
それでも薩摩人には恨みはないと、至誠に彼女は伝えます。
涙の中、時になぜ泣いているのかわからなくなるほどに
現実を受け止められない彼女が、痛いほどに印象的でした。
皮肉なことに滑稽なほど明るい愚直な薩摩の人たちは
独自の屈託のない愛嬌で彼女の心を癒していくのです。
女性としてのたおやかさと
凛とした武家の女としてのプライドは
読者の心にしかと印象付けられることでしょう。
こんな感じに作品が長いんで
感想を小出しにしていきたいと思います。