4巻を読み終えました。
この巻はかつてないほどに、政略、戦略描写が多く
膨大な情報量を処理しながら読むのに苦労しました。
大きな動きとして、征韓論を真っ向に否定していた
大久保が外交の動きとして台湾に対して軍事的に働きかける
征台論を持ち出したことです。
征台論にのりだした外見の理由は
台湾に漂流した琉球の人を現地民が虐殺したから
そのケジメをつけるというものでしたが
内務的理由は、征韓論派(西郷派)の明治政府への鬱屈を
征台論をもってはけ口にしたかったからです。
大久保は薩摩の人間だけに、薩摩人のことを理解していて
極端に西郷派(私学校)の反乱を恐れていました。
一方、長州系は薩摩系の私欲で行っているこういった政策に対して
全くいいように思っておらず、期をうかがっているようにも感じます。
征台論自体は、列強の圧力、明治政府の外交能力のなさ..ect
によってほとんど結果のないものになりましたが
問題は、実際に台湾へ軍を動かした明治政府への各国の評価です。
当時は帝国主義真っ只中で、弱小の日本は
英、仏といった列強の国際法の中では何の影響力もなく
露骨に言えば、ガキはだまっとれ状態でした。
英国新聞には糞味噌にたたかれ、どうにかしたいが
金も人材もない…
この後の処理を、5巻にて大久保が
実質日本の代表(天皇代理)として北京にて行うのです。
異常に盛り上がってきました。
鹿児島でさつまいもを作っていた大久保が
天皇代理として北京にいく…
ドキがムネムネしてきます。