5巻を読み終えました。
内容はいたって政治の話、外交の話です。
征台論のケジメをつけるために大久保が渡清します。
そして平和的解決の糸口をつかむために
とんでもないことを清側に押し付けるのです。
台湾は清のものでない
だから賠償金をよこせというものです。
正直理屈はむちゃくちゃです。
戦争になってもおかしくない状況ですが
そこに登場したのがイギリスの利害交渉です。
イギリスは香港をアジア貿易の拠点にしていました。
日本が台湾を属国化することに対していい顔をしません。
結局英やヨーロッパの列強が介入することで
戦争にはならずにすみました。
大久保は自らの交渉の結果を満足に感じ
意気揚々と帰国の途につくのでした。
しかし、戦争したい薩摩の人間は、この結果を不満に感じ
大久保はやっぱり軟弱モンだって改めて思うのです。
カナリ深めの失望というやつです。
そして国内において
自由民権の動き、新思想家たちの動きが
活発になってきます。
俯瞰的にすさまじい情報量をたたきつけられるので
少々読みなおしが必要になってきています。